トランペットの管の長さ

昨日の日記（id:kanamef:20080930#p2）で「開放時の管の長さを150cmとすると」と書いて、脚注で「音速を340m/sとし基準Aを440Hzとすると、B♭管のトランペットのピストン開放時の管長は146cm。実際には148cmくらいらしい」と書いたのだけど、実際に長さを測ったら140cmもないという話を聞いて、調べてみた。
一番ずばりなのが以下の記事。

Moore, T. How long is your B-flat trumpet?. International Trumpet Guild Journal, Mar 2003, pp68-69. [PDF]

要約すると、

• 理論的には147cmなのだけど、実際にマウスピースをつけた状態で厳密に計測したら140cm前後だった。
• 楽器自体は共鳴体だが、マウスピースも共鳴体であり、マウスピースをつけると2つの共鳴体が合わさることになる。
• 複数の共鳴体を持つことにより、全体で7cm増えた分だけの周波数の変化がある。
• 結果として正しい音の高さになるように作られている。

ということらしい。奥が深い。
なので、それに合わせて昨日の日記も修正すべきなのだけど、実際の長さは話の本質とあまり関係ないので、そのままにしておく。