要の純然たる日記(旧館)

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「日本近代音楽の150年」展

娘と初台へ出かける。東京オペラシティーのアートギャラリーで開催されている、「日本近代音楽の150年」展へ。明治期から戦後までの日本音楽史の資料が沢山展示されていて面白い。
楽器は多くないけど、一度見てみたいと思っていた純正調オルガンの実物があって感動した。使用説明書もあって、弾くのがどれだけ大変かも分かる。ビューグルなどもあったが見覚えがある。これは先日行った警察博物館の所蔵品だった。
あとは直筆譜が沢山あって勉強になる。山田耕筰の楽譜は表現記号がてんこ盛りで、どう歌うかが細かく決められていたりする。逆に、表現記号をほとんど使わない人もいたりして面白い。
ニコンサートでは、明治期からの日本の歌を、当時のアレンジで歌ってくれた。「荒城の月」は、耳に馴染んでいるのは山田耕筰によるアレンジ版だけど、瀧廉太郎のオリジナルをNHK東京児童合唱団の人のソロで聞いたら、これも良かった。
瀧廉太郎はメロディラインだけ作ったのだけど、山田耕筰はそれを歌曲として作り直した。そのためにテンポを半分に落としてピアノ伴奏をつけたのだとか。更に、「はるこうろうのはなの *え* ん」の「え」の音が、オリジナルではF#だったのを1924年バージョンでシャープを落として半音下げ、Fにしたのだとか。これで西洋音楽の響きに近くしたのだけど、今日聞いたオリジナルバージョンを聞いてしまうと、そっちの方に惹かれてしまう。面白い。