要の純然たる日記(旧館)

今は http://kanamef.sblo.jp に書いてます

面白い話が載っていた。
昔々、大和と伊勢の国境を決めたときのこと。奈良の春日の神さんと伊勢の神宮の神さんが、日の出と同時にそれぞれ東へ西へと出発して、出会ったところを国境にしようと決めた。伊勢さんは神馬に乗り、春日さんは鹿(知っての通り、奈良では神さんのお使い)に乗って移動する。ここで春日の神さんは考えた。足の速さでは鹿の方が不利やんけ。というわけでフライングして夜明け前に出発し、結局だいぶ伊勢寄りで出会うことになった。で、ちょっと伊勢より過ぎるやんけという話になって、調整の結果今の国境になったそうな。
こんな話もある。
昔々、大和と紀州の国境を決めたときのこと。春日の神さんと熊野の神さんが日の出と同時に【中略】。で、春日さんは鹿で、熊野さんは烏で南へ北へ移動することになる。ああ、やっぱり鹿なんや。で、やっぱり飛べる烏の方が早いに決まってる、と考えた春日さん、フライングして (鹿は飛ばないけど)、南へ向かう。ところが熊野さんの方は寝坊してしまい、春日さんは熊野さんの軒下まで着いてしまう。いくらなんでもちょっと来すぎやろうということで、烏がひと飛びする分だけは熊野の領分にさせてもらうということになったんだと。
そんなことばっかりしてるから、奈良県は小さいんやんけ。
これに限らず、面白い話が沢山載っている。